Relative Permittivity Measurement System 比誘電率測定システム
●レーダー技術の普及と課題
自動車レーダやマイクロ波ミリ波レーダ・センサの普及は目覚ましく、特に車載用レーダは 自動車事故の軽減を図るために、高級車のみならず軽自動車にまで標準搭載されるに至っています。 車載レーダ以外にもレーダセンサは、液面計、バイタルセンサ用途、動体センサ、医療用センサ、 そしてセンサ以外では5Gなどの通信装置も私たちの生活に密着して年々普及が拡大しています。
これらレーダセンサや通信装置は車載ならば、樹脂バンパーやグリル、エンブレム、ヘッドライトハウジングや テールランプハウジング内などに装着されています。 また車載用以外のセンサーでも殆どが何らかの樹脂ハウジング(レドーム)に内包され運用されております。
この際に問題になるのが、 レドームやハウジング用の樹脂材の 比誘電率や 誘電正接に代表される電波特性です。 せっかくの高性能なレーダでも、レドームの特性が悪ければ性能劣化になってしまいます。
●低コストで高性能な測定システムの提案
マイクロ波ミリ波帯の電波特性を測定するのに、最初に思い浮かぶのは高価な測定器です。 スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ等になりますが、 ミリ波帯でこれらの測定機を用意するとなると、 特にネットアナでは周辺機器なども含めると数千万円~1億円近い費用が必要です。
しかし、弊社の当該システムでは、 測定機能は特化されますが約2000万円以下のご予算で測定ステムが低コストで構築できます。
εr tanδ 比誘電率・誘電正接等 材料定数測定システム
対応周波数帯域:マイクロ波・ミリ波~THz(300GHz)帯まで ※
※ 原理的には1THzまで対応可能
●特長
- ミリ波レーダやマイクロ波ミリ波帯通信でのレドーム材料、樹脂筐体、高周波基板などの材料定数測定。
- 従来方式(Sパラ法等)とは異なるアルゴリズムにて材料定数を算出します
(特許出願済み、情報通信学会にて論文採録済み)。
- VNA等を使わず面倒な校正作業も無く、測定が非常にシンプルで、測定結果が瞬時に判ります。
- 被測定材(DUM)の形状寸法や厚みの制約も従来方式よりは緩く、測定の幅が広がりました。
- 当該装置の構成はシンプルで高価なアナライザ等が必要無いので非常にローコストで測定系が組めます。
- 当該システムは、弊社とNICT(情報通信研究機構)、群馬高専、防衛大学、東京理科大との共同研究にて開発されました。
●オーダー情報
- 被測定材(お客様の材料)の概要をお伝えください、測りたい周波数帯域によってシステムのハード構成 が異なります、基本的にはお客様毎にオーダーメイドでシステムを構築します。
- 使用(測る)する周波数が単一の場合は固定発信機で済みます、広帯域に測りたい場合は、 V帯=50~75GHz、 E帯=60~90GHz、W帯=75~110GHz、 W帯以上(THz)の対応は都度ご相談ください。
●基本構成
- ①電波暗箱
- ②測定材固定治具(お客様のDUMで個別設計)
- ③ 汎用オシロ(20MHz以下)
- ④ PC
- ⑤ 送信回路(帯域毎の回路) 固定周波数の場合はGUUN発信器を使用、 広帯域可変周波数の場合は汎用信号発生器(各メーカ製)~20GHz(~30GHz)と 逓倍器(4逓倍器)の構成が構成が付加されます。